私たち那須林産工業は那須塩原市で家づくりを生業としてきました。これからもずっと家づくりに携わっていきたい。そんななかで起こったある出来事、それがいつしか自分の考え方を根本から変えるきっかけになりました。それは娘の誕生でした。自分の過去と未来を繋ぐ、かわいくて奇跡のような存在。娘の誕生はやがて私の仕事観を変えていきました。良い家を建てたいという純粋な想いから仕事を続けてきた自分。しかし、子どもが生まれてからあらためて考えてみました。良い家って一体どんな家だろう?
毎年この国で100 万軒近くの住宅が新築されています。 年々減少傾向とはいえこの瞬間もどこかで新たな家が次々と建てられその一方、まだ使える建物が容赦なく取り壊されていきます。需要があり仕事がある。これは住宅業界全体にとっては有難いことです。でも私たち大人は今だけよければそれでよいのだろうか?この先に必ず訪れる未来。そして、未来は私たちでなく子どもたちのもの...。「子どもたちの世代に胸を張れる仕事をしたい」「身体に安全なもの、環境に優しいものをなるべく残してあげたい」そして生まれ育った地元に家づくりを通して貢献したいというそんな素直な想いが自然と心の中に溢れてきました。
家づくりの未来、そのあるべき姿について考え、行動しなければならない。そう考えるうちにイメージとして浮かび上がってきたのが “100年朽ちないで残る家” というコンセプトです。

日本人なら誰もが心に「もったいない」という精神を宿している。それがいつしか使えるモノを捨てて新たなモノをつくるという経済活動主導のサイクルを優先するようになりました。その考え方を変え循環できないゴミをなるべく出さないことも大切なことです。内装材の主流となっているプラスチックや化学繊維、化学系塗料などこれらの環境負荷となる人工素材を極力使わないこと。 代わりにやがて土に還る「木」のような「自然素材」を多用すること、です。「自然素材」は汚れ傷つきやすい、だけどそれが経年変化しやがて味となる。「自然素材」は少しだけメンテナンスが大変だけど、その分手間を掛けることで愛着が湧いてくる。「自然素材」はよいものを使えば少しコストアップする。だけど一生使えるうえ身体にとても優しい。ヴィンテージの車やバッグのように施主自身が手を入れて直しながら大切に使う。 そうして 100 年以上でも飽きずに住める家にしていく。そんなライフスタイルも、これからはきっと面白いのではないでしょうか。
もうひとつは「お金」に関すること。 家づくりをする人間として、痛切に想うことがあります。 それは「お金を無駄にするような家を買わないで欲しい」ということ。施主様にはぜひ長く住める良い家を選び、建てて欲しい。 仮にイニシャルコストは割高だとしても 将来の維持費、光熱費などのランニングコストをかえって減らすことができる。 寿命が長く、家を建て替える必要が無い。時間に抗い、磨き抜かれた家という資産を 次世代へと継承することができる。そうして手元に「お金」をなるべく残し、「衣」「食」「学び」「こども」など 暮らしの他の目的、もっと家族のためにお金を役立てて欲しい。 つまり、どうか「家」より「人生」の為にお金を使って欲しい、それが私たち那須林産工業の家づくりです。